婦人科がん検診について
 がんは、歳をとってからかかる病気だから、心配ないと思っていると 大きな間違いです。最近、若い方の婦人科がんも結構見られます。 もちろん閉経以後の方に多く認められますが、早期発見すれば子宮や 乳房を温存する縮小手術で済む場合も有ります。そういった意味で、 まだ子供のほしい年代の方こそ、定期的ながん検診をお勧めします。
 当クリニックでは子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、乳がんの検診を行います。無症状で純粋にがん検を希望される場合は健康保険の適応が認められなく自費診療になりますが、症状を伴う場合は健康保険が使えます。また疾患と診断されれば、保険診療が使えます。費用は検査内容によって異なりますので、各項目をご参考にしてください。
 
子宮頸がん検診
 婦人科がんで一番多いのは、子宮頸がんで、子宮がんの約70%を占めます。子宮の入り口にできることから、比較的発見しやすいのですが、初期の段階では症状がなく、出血や帯下の症状を認めた時は、すでに進行している場合が多いのです。
 定期的ながん検診を行うことで、初期がんの状態で発見されれば、子宮膣部を円錐切除する簡単な外来治療でも完治が期待できます。さらに浸潤がんでも初期なら、簡単な子宮摘出術(例えば膣から子宮を摘出する術式)を行うことで、十分な治療成績が期待できます。しかし一旦手術不能な進行がんになると、他のがんと同様で根治が難しくなります。化学療法に加え放射線療法を行わなくてはいけないケースが多くなり、長い治療期間と高額な治療費が必要となります。
 したがって、当クリニックでは、積極的な子宮頸がんの定期検診を、 お勧めしています。国立名古屋病院のデータでは、 1年以内にがん検 診を行った人では、進行がんは有りませんでした。
 当クリニックでは初期の病変に対しては、高周波での円錐切除術を 行い、その後定期的な細胞診で経過観察いたします。
子宮頸がん検診費(自費*:細胞診)
 
子宮体がん検診
 赤ちゃんが宿る場所、すなわち子宮体部に発生する子宮体がんは、 近年増加する傾向にあります。このがんの特徴として子宮頸がんにくら べ、比較的高齢者に見られます。また、90%以上の症例が、何らかの不正 性器出血を伴っています。これらのことから、特に閉経後不正出血が有 る場合は要注意で、子宮体がんを疑わなくてはいけません。必ず診察 を受けてください。
 このがんの5年生存率も、2期までの比較的早期のがんでは80%以上 ですが、一旦リンパ節や他臓器に転移すると生存率も低下し、化学療法 を必要とする症例が多くなり治療期間も延長します。
 子宮内の細胞検査、組織検査および超音波検査を行うことで、比較 的容易に発見されることが多いので、症状が有ったら必ず受診しましょ う。
 また、症状がなくても定期的に検査を行うことが早期発見につな がります。ぜひ一度検診を行って下さい。子宮腔内の細胞診と経膣超 音波診を行い、スクリーニングいたします。
 これからまだお子さんが欲しいという方で、非常に早期と診断され た場合は、子宮内の全面掻爬術に加え、黄体ホルモンの大量療法を行 う事で子宮を温存できる場合も有ります。   
子宮体がん検診費(自費*:子宮腔内細胞診+超音波診断)
 
卵巣がん検診
 卵巣がんの約70%の症例は、進行がんで発見されます。 これは卵巣が腹腔内にある臓器で、外からは分かりにくいことが大きな原因です。 したがって、症状が出たときには既に進行している状態が多いということになります。 初期がんで発見される約30%の症例は、他の手術の際、例えば子宮筋腫の手術の際に発見されるとか、 他の病気、内科等でCTや超音波検査を行った際に指摘されることが多いようです。 すなわち、卵巣がんも何も症状がなくても定期的な検診を行うことで、 早期に発見出来る可能性が有ります。
 当クリニックでも精度の高い超音波診断装置を導入し、早期発見に力をそそいでいます。
卵巣がん検診費(自費*:超音波診断)
 
乳がん検診
 乳がん検診に関しては、日本では基本的に治療を外科が主体で行っ ている関係で、外科で行われる場合が多いのが現状です。しかし公費 負担による乳がん検診は婦人科でも行われており、当クリニックでも触 診および波長の短い超音波プローブ(12M)による検診を行っています。
 名古屋市の委託乳癌検診は、平成16年10月1日よりマンモグラフィーを取り入れた2年に1回の検診に変わりました。 当クリニックでの乳癌検診は、視診、触診、超音波診で行っていますので、マンモグラフィーは外部に依託いたします。 委託検診料は40〜49歳が1,800円、50歳以上が1,300円です。
 乳房によってはマンモグラフィーが適さなく、超音波診断が有用な症例もあります。 そんな方には当クリニックでは、乳がん専用の超音波プローブで検診を行っています。(自費4,000円) また乳がんによっては、マンモグラフィー(X線検査)による診断が有用 な場合も有り、ご希望があれば専門医をご紹介いたします。